爆裂BOX

アーバン・エクスプローラーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.5
ベルリンの地下にある旧ドイツ軍のバンカーを捜す探検に出掛けた4人の若者とガイド。しかし事故によりガイドが重傷を負い、4人は二手に分かれて助けを呼ぶ事に。その途中で出会った初老の男の案内で彼の住処へと向うが…というストーリー。
「0:34 レイジ 34 フン」や「サブウェイNY」の様な地下鉄を舞台にした殺人鬼物です。
助けてくれると思われた老人は案の定サイコ殺人鬼で、主人公デニスと彼女は襲われることになるという内容です。
前半は5人の若者が地下道を探検するだけで犯罪者っぽい地下の住人に絡まれたりもしますが、ダラダラとしていてちょっと退屈でした。彼らが探検する地下道やナチスの書いた壁画などの雰囲気は良くて、廃墟好きはこの前半堪らないかもしれませんね。
元旧東ドイツの軍人だという初老の男が登場してからは、拷問やカニバリズム等中々盛り上がってきます。このネオナチ殺人鬼のオッサンがイイ感じのイカレップリをだしていてハマリ役です。見た目は浮浪者っぽくてキモさと汚さだしてる所も良いですね。初めからヤバそうな感じ出してますが、シチューを振舞って食べてる時に軍人だった時の殺しの話を楽しげに語り出す所から「絶対ヤバい人だ…」と感じさせる空気感が良いですね。
この殺人鬼から主人公のカップルが逃げ回る展開はそれなりにハラハラします。ただ、詰めが甘い所があるのはもうホラー映画のお約束かな。絶対止め刺さずに逃げますよね。彼女も「殺して!」って言ってるのに。まあ、銃で撃って鉄パイプでボコボコにしたのに生きてるオッサンの方が頑丈なのかもしれませんが。助かったと思わせてからの絶望的な地下鉄のシーンも中々です。ただ、「切符を拝見」には笑ってしまいました。乗客も普通に切符見せてるし(笑)私服の時点で怪しいと思わないのかな?
女装させた後、腹の生皮を剥がして塩を振りかけるシーンはかなりエグかったです。「シャツを脱がす」話聞いてた時はまさか自分がされるとは思わなかっただろうなぁ。
分かれて助けを呼びに行った女同士のカップル?の末路も予測は付きますが中々エグかったですね。
最後まで生き残るキャラは予想外でしたね。絶対死にキャラだと思ってたのに。
「THE WAVE ウェイヴ」等に出ていたドイツイケメンマックス・リーメルトがガイド役で出演しています。
そんなに目新しさは無い作品ですが、拷問ホラーや上記した地下鉄を舞台にした殺人鬼物が好きな人ならそれなりに楽しめる作品ではないでしょうか。