あきしげ

マージン・コールのあきしげのレビュー・感想・評価

マージン・コール(2011年製作の映画)
3.5
2007年に起きたリーマン・ショック。
その後、連鎖的に起きた世界的金融危機。
金融関係が分からなくても聞いた事ある。
そんな人が大半だろう小難しいお話です。

しかし、本作は分かりやすくしている。
何も知らない人でも状況が伝わります。
本作はあくまで低予算の自主制作映画。
しかし、本作はそれ以上に豪華である。

なんと言ってもキャストがスゴイ。
・ケヴィン・スペイシー
・ポール・ベタニー
・ジェレミー・アイアンズ
・サイモン・ベイカー
・スタンリー・トゥッチ
・デミ・ムーア
・ザカリー・クイント
みんな主演を張れるほどの実力派。

舞台は世界の金融地区。
ウォール街にあるビル。
そのフロアで展開する、
緊張感あるサスペンス。

まさしく“競演”と言える作品。
それぞれのキャストが魅せます。
緊張感という言葉が似合う作品。

静かに展開する恐ろしい選択。
これは世界を危機に陥れます。
淡々と物語が進んでいきます。
それは逆に恐ろしいと感じる。

彼らは誰の為でもない。
すべて自分の為にやる。
他人など関係ないです。
あくまで自分の為です。
金融の世界は恐ろしい。
情のある方が敗者です。
勝者は手段を選ばない。
それを淡々とやります。

とにかく、本作は出演者の演技力。
彼らの醸し出す雰囲気が絶妙です。
それぞれの心情が伝わってきます。
個々の立つ位置で見る崩壊の足音。
ダメージを受けるのは致し方ない。
それをどれぐらい軽減させるのか。
非情な決断は彼らの生き残る手段。
とにかく、数字がいっぱい出ます。
苦手な人は頭が痛くなるであろう。
本作は数字との勝負と分かります。

物語はあっという間に終わる。
ラストは少しだけ物足りない。
もっと観たくなるストーリー。

あと30分のエピソードが欲しくなる。
それがあればもっと引き込まれた内容。
名作までいかないが良作なのは確かだ。

RE-221
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