さわだにわか

ジュデックスのさわだにわかのレビュー・感想・評価

ジュデックス(1963年製作の映画)
3.6
途中ちょっと寝たら誰が誰の味方で誰と誰が死んでいて誰が何をしようとしているのかよくわからなくなってしまったがカッコつけずに本当のことを言えば最初の方で誰か(誰だろう)が車で浮浪者?を轢き殺した時点でなんの話だかよくわかってないので寝ていなくてもよくわからない映画だったのかもしれない。言い方を変えれば幻惑的ということではないかしら。仮面舞踏会のシーンなんかマジカルで夢のようでしたしね。

命綱なしでアパートの壁を登っていく場面の曲芸的たのしさ、屋根の上でのワルツのような取っ組み合い、落ちるか落ちないかのサスペンスと耳をつんざく悲鳴のショック。ルイ・フイヤードの同名作のリメイクなので字幕の挿入があったり子供と探偵のパントマイム的な動作などサイレント映画的な演出が施されているが、50年代前半くらいの映画かなぁと思ったら1963年の作で、意図されたサイレント犯罪活劇風の古さを抜いたとしても、なお古い。その現実から遊離しているところも、夢をさまようような映画だと思えばかえって魅力かも。
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