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不思議惑星キン・ザ・ザのうにのレビュー・感想・評価

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)
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評価:B
1986年 監督:ゲオルギー・ダネリア

ストーリー自体には特段驚きなどは無かったが、異なる世界の異なる価値観の描き方は良かった。
(当時のソ連に対する社会風刺なのだろうが、そんなことよりも設定バランスに惹かれた)

共通言語の"クー"、カツェ(マッチ)の価値、ステテコによる階級、チャルト人・パッツ人・PJの人種差別、どれを取っても素晴らしい発想と、現実世界に近すぎず遠すぎない価値観が面白い。
特に"クー"とその振付はキャッチーかつ、あざと過ぎない感じがこの映画のバランスを表しているようだった。

序盤の"クー"と檻に入った男の意味が理解出来るようになり、それが当たり前になる感覚は、異世界の文化に慣れていく疑似体験が見事にできた。

お気に入りのシーンは、テレポートによる高速移動で、無音・特殊効果なしのワンカットでの表現は潔く気持ちが良い。
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