あるビルの7と1/2階にある不思議な穴、それは誰でも15分間、俳優ジョン・マルコヴィッチになれる穴だった...というお話。
スパイク・ジョーンズの初長編映画。
独特で奇想天外な世界観でした!
全編シュールでブラックなジョークの連続で戸惑う人は多いと思う。
まず、7と1/2階が笑えた。
天井が低すぎて社員全員が身を屈めて歩いているところが面白い。
マルコヴィッチの中に入ってマルコヴィッチの見ているもの聞いているものを感じれるという物語は、どうしたらこんな話が思いつくのかと思ってしまう。
とにかく脚本が秀逸で、最後の最後まで展開が読めない。
マルコヴィッチがマルコヴィッチの中に入ったことで見える世界は圧巻。
全ての人がマルコヴィッチで、レストランのメニューにまでマルコヴィッチの名が記されていた。
ある意味地獄絵図(´Д` )
そもそも何故マルコヴィッチなのか?
マルコヴィッチにとっては迷惑極まりない物語(~_~;)
本当にぶっ飛んでる!
不条理な展開の連続で話が支離滅裂な印象を与えかねないのだけど、それを上手くまとめてラストに持って行くところは素直にすごいと思う。
かなり哲学的で、コミカルながらも皮肉たっぷりで恐ろしく残酷なラストだった。
とても複雑で受け付けない人もいるかもしれないけど、たまにはちょっと変わった味を楽しみたい人にはオススメだと思う。