リラリオ

クローゼット 〜ゲイ叩き政治家のゲイを暴け!〜のリラリオのレビュー・感想・評価

4.0
自身の性的指向を隠すためゲイを攻撃する隠れゲイ政治家、総称「クローゼット議員」ゲイに不利な政策を支える政治家たちの隠れた同性愛を暴くとともに圧政と闘う人々を追ったドキュメンタリー映画。

2007年8月27日、空港のトイレで私服警官にわいせつ行為を持ちかけたとし、共和党議員ラリー・クレイグが逮捕される。
ゲイの権利拡大に反対を唱える保守派のクレイグ→スキャンダル発覚後、妻同伴で記者会見→「罪を認めたのは間違いで、容疑は誤解だ!自分は今も昔もゲイでねぇ!」→マスコミ「嘘つくな!公表しろや!」
過去にもゲイ疑惑が上がったクレイグ→1982年⋯SEXと麻薬に関する連邦議会の内部調査で深刻なスキャンダルが発覚→FBI特別班は議員らと少年たちの同性愛疑惑を調査→そしてクレイグが浮上→もちろん否定→「これほど不当な非難を浴びると憤りを感じます!」→3人の子持ち女性と結婚→が、人々は⋯「偽装結婚だろ!キモッ!」消えぬゲイ疑惑。

ゲイ公務員の多くは、ゲイがバレると思っておらず、ゲイバーや公衆浴場によく通う。クレイグもその1人だった。
ゲイバーでクレイグに誘われた男のインタビュー「おめぇのケツなら1000回だって買えるぞ!って言われたっス!」

クレイグ逮捕から8ヶ月後、ゲイ活動家ロジャースがブログでクレイグと関係を持った男たちの暴露インタビューを掲載→これをきっかけに反ゲイ官僚・議員のゲイ情報が集まる→FOXニュースに出演→「アイツ、反ゲイなのに男とSEXしてやがる!つうか、クレイグみてぇな奴、他にもいるぜ!」ここからクローゼット議員たちが次々と晒し上げられていく⋯。

最初に釣れた大物は⋯バージニアの議員エド・シュロック→出会い系でお相手探しのタレコミ→証拠の通話音声「自分は身長195センチで体重は90キロ、ムキムキで日に焼けている。時々会ってヤルだけ男を求む!スタイルが良くナニがデカいの希望!」→即暴露される→道徳ハンターに狩られたシュロックは議員を辞任。
お次は、フロリダ州知事チャーリー・クリスト→ゲイの里親、同性婚を反対するクリスト→が、対立候補にゲイだと暴露される「本人から聞いたぞ!」→即否定→クリストのゲイ疑惑に食いつく記者→続々とタレコミが!→クリストの元嫁にクリストの性的指向を聞こうとするが「この件についてはしばらく口を閉ざすわ⋯詳しい話は10年後に!」

レーガンの当選で、政府高官の職にありつく共和党隠れゲイたち→エイズ対策に金を使わねぇ政府→偽装しまくり元ニューヨーク市長エド・コッチ→若い男を漁りまくるジム・マクレリー議員と何も知らず、旦那を褒めちぎる可哀想なマクレリー嫁→隠れゲイと噂されるドライヤー議員と彼ピの旅行記録入手→隠れゲイだらけのワシントン→連邦議会を回すのは隠れゲイたち→ゲイを公表したバーニー・フランク議員の公表理由「ゲイバーに行きたいから!」→ニュージャージーのジェームズ・マグリーヴィ州知事は妻の前で、男性との不倫、ゲイを告白し、辞意を表明。二重生活の苦から解放されたマグリーヴィだが、妻は⋯

一部の州で認められた同性婚→が、ブッシュ「国で同性婚禁止にすっぞ!!」→共和党と宗教右派は反ゲイ同盟を組む→公の場でゲイ叩き「汚らわしい!ゲイは地獄に落ちろ!」→そしてゲイ襲撃事件続出→これによりロジャースの隠れゲイ暴きが加速→「同性婚禁止!憲法改正じゃ!」→同性婚ネガキャン→「結婚は男と女がするもの!みんな投票してね!」→が、婚姻修正法案は棄却。
だか、まだまだ続く文化戦争⋯

過激な映画でした 笑
ゲイを弾圧する隠れゲイ政治家と隠れゲイを容赦なく晒し上げるゲイ活動家の熱きバトル。
自分を守るために仲間を攻撃しちゃあいかんな⋯そりゃ暴露されますわ 笑
連邦議会ゲイだらけなんだな。
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