アァーーーーーー

天才マックスの世界のアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

天才マックスの世界(1998年製作の映画)
4.0
すごく嫌な夢を見た。
話すと長くなるし、個人的で専門的な名前やシチュエーションが多いので割愛するが、嫌な気持ちになった理由は、そもそも「相手から傷つく様な事を言われ、反論と傷ついた理由を長々と説明しても相手にはそれを理解出来るだけのチカラがなく、後日にはまた記憶を失ったかの様に同じ事を相手にしてしまう」事であり、そういう人間というのは記憶力や思い遣り、読解力や罪悪感さえも欠如していると感じている。しかしそういう人間こそ、その行動原理、その行動パターンは、狂った世の中で生きていくための処世術であり、様々な事に対して「謝らない事」で自分を日々「肯定」をして生きている。
そうなれば自ずとそういう人間とは付き合わなくなるのは当然の事で、相手と疎遠になっても、その疎遠の理由すらも非を認める事なく、自分を肯定し、記憶を消す様に努力する。
なんという悪循環であろうか。
そして何かをキッカケにまた会うような事があってもまた同じ事を繰り返し、罪悪感や反省などは生かされていない事に気付く。
私は夢の中で謝ってもらっていない疎遠になった男に対してコロナの影響でボランテアをする為に再会したが、過去疎遠になった経緯繰り返すように叱咤され蔑まれ嫌な思いをして現実に舞い戻った。

とにかくこの映画の中で、人々は自分の行いを反省して罪悪感に苛まされ、しっかりと相手に謝り、関係を修復している。
本来はそれが基本的な事なのだろうが、どうやら俺の生きている世界ではそうではないらしい。

ウェスアンダーソンのファンタジーな演出やセット、コメディタッチなカメラワークは初長編今作からお目見えしていて、
何よりこの映画まで役者らしい事をした経験が無かったという主人公役のジェイソンシュワルツマンは紐解いてみるとコッポラの妹でロッキーシリーズでお馴染みタリアシャイアの息子さんツー流れと、
この作品に出ているか出ていないかで大分作品の世界観すら変わっていたであろう名優ビルマーレーが何故若手監督の初作品に出演する事になったのかの経緯が知りたいところではある。

全体を通して矢継ぎ早に展開して「ん?」と思う箇所に対し説明が足りない部分が多く感じるが、それもウェスアンダーソンらしさといえばそうかも。
アァーーーーーー

アァーーーーーー