ロビン

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生のロビンのレビュー・感想・評価

3.7
「ドーン・オブ・ザ・デッド」を観てオリジナル観たくなったけれど、どうせなら元祖ゾンビ映画を観てみようかなと。

本作はロメロ監督が初めて世に送り出したゾンビ映画であるけれど、劇中“ゾンビ”という呼称はまだ使われていなくて“食人鬼”だったりする。
しかしながら、この作品で生み出された所謂ゾンビの定義が現在も使われ続けていると考えると、まさにエポックメイキング!
クラシカルな音楽や舞台セット、モノクロの映像が今観るとかえって新鮮だったりもする。
また、当時の特殊メイクやカメラ技術なんか今観てもそんなに見劣りしないクオリティなのは流石。

こちらの作品、とにかくラストが衝撃的。
思わず「えっ?!」と声を出してしまったぐらい。
ただのゾンビ映画じゃない。
思いっきり社会風刺が込められている。
この時代に黒人男性が主人公的なポジションなのが珍しいし、ましてや白人達が居る中でリーダー的な存在であり、白人達に色々命令したりなんなら白人をぶん殴るシーンもあったりする。
こういった一連の描写があのラストに活きてくるとは。。

【ネタバレ】
  ↓




 










ラスト、最後までせっかく生き残ったその黒人男性は、ゾンビ狩りをする白人の集団に、ゾンビと間違われてあっけなく射殺されてしまう。
しかも、彼の遺体はいくつかの死んだゾンビと一緒に燃やされてしまう。。
皮肉にも白人になんの躊躇もなく射殺され死んでゆく黒人は、その当時差別にあっていた黒人の姿を象徴しているようで複雑な心境が残る。。
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