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黒豹のバラードのtakのレビュー・感想・評価

黒豹のバラード(1993年製作の映画)
3.5
「ニュージャックシティ」のマリオ・ヴァン・ピープルズが、史上初黒人による西部劇に挑んだ作品。西武開拓時代には黒人カウボーイは実際にはたくさん存在した。ハリウッドで製作され続けた西部劇では、こうした事実を無視。白人優位の社会だからこそ、黒人のウエスタンは存在しえなかった。

ピープルズのええカッコしいワンマン映画かと思いきや、描写もクールで引き込まれた。ミュージシャンや、ブラックスプロイテーション映画でこれまで活躍してきた役者たちを揃えたキャスティングは、白人の圧政に立ち向かう主人公を盛り立ててくれる。

特にマカロニウエスタンのようなクローズアップや、サム・ペキンパー映画のようなスローモーションなどが見られ、西部劇の先達への敬意が感じられる。
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