<概説>
新聞記者が殺人以外なら何でもやった古い時代…
寿退職を目前とした女性記者を、大手新聞社の編集長があの手この手で引き止める。畳み掛けるような会話劇が名物であるスクリューボール・コメディの代表的一作。
<感想>
笑いどころがよくわからない原因はなにか。
退屈でもないのにサッパリ笑えないものですから、コメディ映画なのに大真面目に考えながら見てしまいました。
そして結論。私の視聴者としての器が小さすぎる。
コメディ映画は実はかなり苦手なのです。笑いどころには大抵可哀想な人が一人二人いて、笑えるシーンというのはおおよそ可哀想にする側からの視点。他人の不幸を笑うというのがどうも後ろめたくて、どうも敬遠する傾向にあります。
そして本作では主人公二人の人格がいよいよ苦手の域。
今ではパワハラモラハラ偽証罪etc...なウォルターは論外として、当時は自立した女性とされたヒルディの言動も大概モラルがない。細部の言動も徹頭徹尾好きになれる要素がなく、その嫌悪感が笑いを阻害してしまっていました。
結果彼等のせいで(旧弊ではありますが)善良なブルースがひどい目に合うとSHIT!!!と悪態をつくことに。
コメディを評価するには悪に鈍感というか、「コメディなんだから別にいいじゃん」という態度が必要なことを痛感しました。
世のコメディ好きは器がでかい…すごい…