ニャキヤマ

バッド・チューニングのニャキヤマのレビュー・感想・評価

バッド・チューニング(1993年製作の映画)
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リンクレイター出世作。
なんとなく「リッジモンドハイ」みたいなお馬鹿ティーンムービーを想像していたら、初期ジョンヒューズ作品群(特にブレックファストクラブ)や傑作ドキュメンタリー「アメリカンティーン」のような10代の瑞々しさをただ切り取ったような作品でした。
というか自身の監督作の「エブリバディウォンツサム」のほぼ前日譚。

ただあちらは大学生活が始まる一週間のお話で、ラストに大人に"なってしまう"展開でしたが、本作は高校二年生のラスト一日のバカ騒ぎを描いた作品で、モラトリアムでありながら、忍び寄る"大人の階段"に争いながらも自覚してるからこそ、騒いでるのだなと感じました(まーそれを人は"青春"と呼ぶのでしょう)。

若きベンアフとマシューマコノヒーがダサい役柄を演じており、特にマシューマコノヒー演ずる"ルーザー"に、ラスト「お前はそれで良いのか、やりたくない事はやらなくて良いんだ」と肝心なセリフを任せる演出には、大変ココロに刺さりました。
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