こーべい

エリート・スクワッドのこーべいのレビュー・感想・評価

エリート・スクワッド(2007年製作の映画)
3.8
ブラジル・リオデジャネイロの特殊警察BOPEを描いた映画。

リオデジャネイロの麻薬ギャング、それを取り締まる警察の腐敗っぷりが尋常でないのと、それを鎮圧するためのBOPEもこれまた尋常ではなくハードモードだということがよくわかった。

BOPE育成学校での訓練の様子がすさまじい。
飯はまずい、それを地面にぶちまける、代表者はそれを全部食え、残したら全員飯抜きにする、吐いたら残りの者が吐いたものを食え。
肉体的にだけでなく精神的にも極限まで追い込まれる。そんな訓練を続けることで、どんなことでも挫けない鉄の心が育つ。

実践においても容赦ない。
怪しい人物がいると暴力、拷問してでも口を割らせる。反抗したら射殺することも厭わない。相手が女子供でも同じ。BOPEの人間が傷つけられるようなことがあったら、どんなことがあっても復習する。。もはや公的な組織とは思えない。。

最初、退屈なドキュメント映画みたいだったのだけど、マチアスの復讐が始まってから一気におもしろくなった。

正義の名の下だと人間はなんでもしてしまう。そんな本能を持っているような気がした。ぶれない正義が一番怖い。