シネラー

マン・オブ・スティールのシネラーのレビュー・感想・評価

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)
3.0
DCEUを振り返ろうと第一作に当たる
本作を再鑑賞。
率直に言って、
面白くない訳ではないが
ヒーロー(スーパーマン)映画
としては好きではない作品である。

スーパーマンのオリジン
を描いた作品だが、
改めてその誕生譚を現代的に且つ、
高い映像表現で描いた事には意義がある
作品だと思う。
又、地球人とクリプトン人の間で、
板挟みな思いを抱くクラーク・ケント
ことスーパーマンの悩みを
人間的に描写しているとも感じられる。
アクション部分に関しては申し分なく、
激しくスピード感に溢れる絵作りは
ザック・スナイダー監督の手腕
と言えるだろう。

ここから気になった点だが、
敵を倒しながらも街を大量破壊する
スーパーマンは、
ヒーローとして何も守れていない
とすら思う。
一応、人助けをする場面が
全くない訳ではないが、
実害が多大過ぎていて大衆にヒーロー
として認められはしないだろう。
メインヴィランであるゾッド将軍との
決着もスーパーマンとして酷い結末だ。
又、力を隠して生きる事に葛藤する
クラークだが、育ての父親である
ジョナサン・ケントの教えが
悪い方向で足枷になっていると思った。

アクション映画としては楽しめるが
もっとヒーロー映画として、
力に悩みはながらも人々を助ける事に
意義を見つけて、ヒーローになるという
王道を描けば良いものを、
スーパーマンをシリアス路線で
描いてしまった事は、
シリーズの第一作として失敗に思う。
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