どんどん最悪の結末に向かっていくことで、映画としてのボルテージを上げてく様は、おみごと。リメイクだけど楽しく見れました。
確かに、キャリーが血まみれになるのは痛々しく、可哀想でしかない。
でも、観客は心のどこかで「その姿」を望んでいるんだよな。
そう、人は悲劇が見たいのだ。
喜びから悲しみに、感情が移り変わるのを感じたい。そして、怒りを露わにしてほしい。それが、最悪だけど最高、だから。
人間って人の気持ちを想像することに快楽を覚える生き物なんだと思う。人が慌てる姿、怒ってる姿、泣いてる姿、苦しんでる姿を見たいのだ。もっと言えば、「その姿」になるまでの過程いわば物語性を人間は無意識的にせよ意識的にせよ、強く欲しているところがあると思う。
そういう意味で今作はかなりその欲求に応えてくれる。
天国から地獄へ、その振り幅もハンパがないから、その分快感もマシマシだ。
そして、なにより。
血みどろのクロエちゃんがフェチに刺さる。
