にこ

アルバート氏の人生のにこのレビュー・感想・評価

アルバート氏の人生(2011年製作の映画)
3.5
私の知るグレン・クローズは101匹ワンちゃん実写版のあの彼女、というかあの魔女でした。
まあ忌々しさもすごいけどまあお綺麗な人だった。それがまあ、これ、ノーメイクかな??すごいな…
グレン・クローズもすごいけど、ペンキ屋役のジャネット・マクティアも素晴らしい。
二人がドレスを着て海辺を歩くシーンは、違和感しかなかった。本来女であって、男装してるだけなのだから、女の格好をしたら女になるはずなのに、男が男装しているようにしか見えない違和感。
それは演技のうまさなのだろうか…鳥肌たった…

ストーリーはというと、まあラストがあっけなく、そして可哀想でならない。
アルバートはただ、幸せな夢を抱いていただけなのに。
ヒューバートと出会ったがために、人生の歯車が狂ったような。
ヒューバートが悪いわけじゃない。アルバートにとったら人生の送り方をどうすればいいのか教えてもらえたであろう大切な人だ。
それが幸か不幸か…
そもそもアルバートの中に"人を愛する"ということはきっと存在していなかった、というより育まれる人生を送ってこなかった故のアルバートの人生だ。
なんて哀しい哉。
この映画って、何を訴えたい映画なんだろう。この時代背景の女の生き辛さ?人を愛することへの逆説的な表し?ただのアルバート氏の儚い人生物語?
にこ

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