カリフォルニアドールズは女子プロレスのタッグチーム、マネージャーはハリー(ピーターフォーク)
無名の彼女たちは試合をこなして行くも、ファイトマネーは値切られ侘しくドサ回り、果ては泥レス(浅いプール状のリングに、泥を張った状態で行うポロリ目当ての見世物)まで・・
プライドを傷つけられながらも、頂点目指して決して希望を棄てないカリフォルニアドールズに、栄光は輝くのだろうか?
この映画が日本で公開されたのが1982年で、プロレスブームの真っ盛り。
御他聞にもれず当時小学生の私もプロレスファンでした。
新日・全日・女子プロ、全て見てました。当時日本のプロレス団体は3つです。
当時何かの映画を観に行ったら併映で付いてきたのが、このカリフォルニアドールズで、そりゃもう面白かった。
プロレスの描き方も「ビヨンドザマット」的な内幕物ではなく、ファンタジーとしてのプロレスにリアリティを持たせています。
今見ても彼女たちに感情移入してしまうこの演出力は、やはり名匠ロバートアルドリッチの力量でしょう、時代で風化していない。
とにかく試合のシーンが良く出来ている、というか女優陣が頑張った。
モーリー(ローレンランドン)はドロップキックが美しく、連発もワンカットで決めてくれる。
アイリス(ビッキーフレデリック)もキチンと受身を取っており、見ていて危なさを感じない。
2試合目が日本のタッグで見所ですね。
ミミ萩原・ジャンボ堀組なんですが、ドールズも体格が良いので普通の試合を見ているような錯覚におそわれます。
3戦目、黒人タッグ・トレドタイガースに負けるんですが、フィニッシュホールドを見直して驚愕。
ケフラトーラコンヒーロっていう風車式バックブリーカーで、初代タイガーマスクがマスクドハリケーン戦で日本初公開したあの技だったとは・・
しかもそれを女優さんたちがやってる・・。
プロモーター・エデイ(バートヤング)に身体を張って、アイリスがビッグマッチを取ってきます。
その行動に対し衝突するハリーとアイリス、切ないなぁ・・
ドールズとハリーの関係も、マネージャーであり、父であり時に弟の様であり。
そしていざタイトルマッチへ・・恐れるモーリー、励ますアイリス、会場スタッフに念入りな指示を出すハリー・・
カリフォルニアドールズの入場!
ここで私は既に号泣です。
北米チャンピオンを賭けた最後の試合については、是非見て頂きたい!
彼女たちの一世一代の晴れ舞台を。
そしてカリフォルニアリパブリックで高らかに幕を下ろします、素晴らしい!