どうしてロシアの少年たちは危険を顧みずポーランドへ亡命しようとしたのだろう。ポーランドでどんな生活を期待していたのだろう。夢を追って、列車に潜り込み、線路を歩いて、たくましく旅する少年たち。匍匐前進の国境越えには、ハラハラした。
歯抜けのおちびさんは、兄さんたちにみそっかす扱いされて、時に置いていかれそうになっても、全然めげずに、いつも愛嬌たっぷり。兄さんたちからすれば、疲れたとだだをこねられたり、静かにしてほしいところで騒がれたり、肝心なところで寝落ちしてしまうおちびさんに時にイライラ。それでも結局仲良く、けんかしつつも力を合わせて旅を続ける。仲間っていいな。
おちびさんはもちろん、3人とも、魅力にあふれている。大人たちも味のある人ばかり。風景も美しく、音楽も切なく、すっかり魅せられた。
最後はほろ苦かったけど、この子たちならきっと大丈夫。たくましく夢を追っていくだろう。
小さなことでくじけず、たくましく生きねばと励まされた。
初めてのシネマカリテ。