銀座の名門寿司すきやばし次郎の内情と、寿司職人小野二郎の生き様を鮮やかに描いたドキュメンタリー。
何十年もの間美味を追い求め、80歳を過ぎても第一線に立ちつつ寿司の研究を続けるその姿は、もはや料理人というより求道者に近い。次世代へどのように味を継承していくか、そして継承すべき価値とは何かというテーマも内在する。
1つのことを突き詰めていくという生き様は、夢が挫折や破綻に終わった場合を考えるとリスキーではあるが、ブレない軸を持っているからこそ、その道を歩いている人の足取りは確かなのだと感じた。
この監督はクラシック音楽や早送りを用いて寿司を芸術のように見せていたが、無味無臭な編集の方が和の職人気質を醸し出せる気がする。寿司のインサートは食欲を誘う撮り方で美味しそうだった。寿司食べたい🍣