賢太郎

アンナ・カレーニナの賢太郎のレビュー・感想・評価

アンナ・カレーニナ(2012年製作の映画)
3.8
トルストイ原作小説を映画化した作品。
キーラ・ナイトレイとアリシア・ヴィキャンデルの2人が綺麗過ぎて眼福物ですが対照的な描かれ方をしているのが面白いですね。普遍的な恋愛ドラマでありながらも題材は【不倫】になるので、中高生が鑑賞するには少しだけ過激かもしれません。(おじさん臭い書き出しをするようになってしまいました…呆れ)

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【ストーリー】
舞台は1870年代のロシア。

政府高官カレーニンの妻である美貌のアンナは、兄夫婦のいざこざを仲裁するためにやってきたモスクワで若い貴族の将校ヴロンスキーと出逢い、互いに惹かれ合っていき…。

その頃地方の純朴な地主であるリョーヴィンという青年は、アンナの兄嫁の妹キティに求婚するが、ヴロンスキーとの結婚を期待するキティに断られてしまう。しかしその時にはすでにヴロンスキーの目線はアンナにしか注がれていなかったのである…。

序章を掻い摘んで描くとこのような出だしからスタートしていきます。

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登場人物はメインだと上記に描いた5人。主役のアンナをキーラナイトレイ、キティはアリシア・ヴィキャンデル、アンナの旦那の政府高官カレーニンをジュード・ロウが演じている豪華なキャスティング。それも相まって、アカデミー賞で衣装デザイン賞を獲得する程の衣装、背景を含めると煌びやかな19世紀末のロシアの愛憎劇により一層のめり込んでしまうというもの。


この映画の主題は先にも提示した【不倫】なのですが、神に背く行為に等しい不倫の愛の先にはどんな未来が待っているのでしょうか?そんなアンナーヴロンスキーと対比して【純愛】が描かれるリョーヴィンーキティの構図が分かりやすく浮き彫りになっており、当時の複雑な人間模様をある程度把握しながら物語は追えます。

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神様はやっぱり我々を見守っていて適切な処置を下すのだろうか?ただそれを知る余地は無いのです。。。


※映像化するにあたって、やはり最期の駆け足感が否めない点はありましたが、その中にある一筋の光が差し込むようなそんな終わり方に見えました。
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