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そして父になるの先生のネタバレレビュー・内容・結末

そして父になる(2013年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

公開当時前、よく映画館に通っていて、毎回この映画のCM見ており、うんざりしていた記憶。監督が誰なのかも知らず、なぜこんな映画が作られ宣伝されてるんだろうと疑問に思っていた。取り違えなんてなあ、という無関心さがあった。親になる話なんて自分にはつまらないなあと思っていた。

今は、監督は是枝監督で、万引き家族やその他の映画も面白く、好きな監督だと言える。取り違えや父親になる話のテーマ性についても興味深く見られる。

そんな心情の変化もあり、アマプラの視聴切れもありで、見てみた。

面白かった。が、少々オーソドックスすぎて、予想の範囲内でちょっと物足りない。

万引き家族や海よりもまだ深く、を見ると、なんかずっと家族の話や父親の話をしているんだなと思う。

この作品だけを見ると、主人公は今まで自分が学習していた範囲内での父親をやっていたが、取り違えという問題に直面して、自分の父親と継母、相手の家族、自分の妻、加害者看護師の家族と触れあい、父親になる。その変化。
親になるとは、親とは、家族とは。
今さら何言ってるの、って感じの映画だったが、こんな今さらな映画が必要な人間もいるんだなあと感じた。

血の繋がりの必要性が自分には乏しいのかもしれない。

裁判を抱えた影響からか、キャリアに対してプラスにならない対応を受ける主人公のシーンが印象的。ずっと休日返上で仕事をしていたのに、第一線から外される。これは女性が出産で職場を休むのと似てるなと感じた。
擬似的に、この主人公は女性と同じように家族にまつわることで制限を受けた状態に置かれたのかもしれないが、そのハンデの描写は実際のものに比べて甘いと思う。ここら辺の演出意図はどうだったのか知りたいなと感じた。
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