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クロニクルのtakatoのレビュー・感想・評価

クロニクル(2012年製作の映画)
4.4

 CG技術はそれほどでもないが、演出の妙によって繰り広げられるSFバトルに迫真性を与えている。しかし、それ以上に素晴らしいのが青春ものとして描写力である。もう冒頭から主役の俳優さんを見ただけで一本とられてしまう。鬱屈して傷付きやすそうなのが顔つきから演技からビシビシ伝わってくる。本作に出てくるエネルギーは、まさに青春の方向性のないエネルギーと一致しているように思える。どうしようもない衝動はあるけど、どうすればいいのかわからなくて、問題の解決には何の力にもならない。せつなくて悲しいけど、愛おしくなる快作。
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