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チェリーについてのスケのレビュー・感想・評価

チェリーについて(2012年製作の映画)
2.4
貧困、アルコール依存の親、田舎、ポルノ、ドラッグ、衝動的な家出、、、と映画的なフラグが次々と立ちまくる上に、信じやすいっていうかピュアなリアクションを見せる主人公なので、彼女がひどい目に合うんじゃないか悲しい思いをするんじゃないかと始終ドキドキハラハラしながら観ました。
でも大丈夫でした。
題材がポルノだからってビビりすぎてたかもしれない。
怖い想像ばっかりしちゃう。
でも映画って、若い魅力的な女の子を痛めつけるの、好きじゃないですか。
特に性的に自由に生きてる若い女の子がいたら、絶対鉄槌が下るシーンくるじゃないですか。「そうは行くか」って。

もうそういう時代じゃないのかも、って思いました。
貧困から抜け出すために若い女性が性産業にとびこんでも、特に致命的な痛い目みるとかなくていいんですよ本来。
若い女の子が若い女の子であることを生かして生きて何が悪いの?って感じ。
アンジェリーナみたく特に何も持ってなくても、運良くスルッとうまく生きていく女の子、ぜんぜんリアル。



それとは別に、おはなしとしての盛り上がりに欠けすぎでしょって思いました。
アダルト業界を舞台に女の子の成長譚を描きたいのはいいとして、意外性がないし、つるんと通り過ぎちゃうお話すぎる。エピソード一つ一つがつながらず、その場で終わっちゃうので、アンジェリーナがめちゃくちゃ忘れっぽくて淡白な子に見えちゃう。簡単に言うとアホっぽく見えちゃう。妹のこととかその後大丈夫なの?
主演の女優さんの演技はすごい魅力的だし、ヘザーグラハムとかもめちゃイイのに…っていうか結構すごい役者さん出てますよね…

サンフランシスコのAV業界ってめちゃくちゃホワイトなんですね?(?)

いつものことながら日本版のポスタービジュアルとコピーは酷いな…。こんな騙して観せても誰もしあわせにならない。。
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