杜口

パシフィック・リムの杜口のレビュー・感想・評価

パシフィック・リム(2013年製作の映画)
4.3
ハリウッドと日本のサブカルの幸福な結婚!

これまでドラゴンボールからこの頃でいえば攻殻機動隊までと興行的にも評価的にも散々な日本の漫画やアニメ原作のハリウッド映画たち。
日本ライクな今作も本国では興行的には大成功とはいかなかったが、評価は高かった。

アニメも外国人からしたら皆自国の人だと勘違いするあの顔立ちで、ハリウッド同様に無国籍感あるが、君の名は。の世界的大ヒットをもって、遂に日本のサブカルもハリウッドのような領域に本格的に踏み込み始めた昨今。
かつてないほどにどんどんハリウッドで日本の漫画、アニメの映画化が予定され、今はまだ興行的な成功に恵まれなかったとしても、これから興行的にも成功した作品が次々に生まれた暁には、今作は必ずハリウッドと日本のサブカル。その橋渡しをした記念すべき最初の成功として、そしてそのメルクマールとして残るであろう!

そして、吹き替え陣がアニメ声優だらけで、しかも生物学者にはアムロの古谷徹、ハンセン親子の父役はシャアの池田秀一、極め付けに菊地凛子にはエヴァの綾波レイ、そう林原めぐみが声を当ててるのだ!
他のメンツも揃ってロボアニメの声優陣で、これはもう偶然とは思えないですねえ。

これこそ、日本のサブカル的想像力とハリウッド的想像力が上手く融合した作品とみていいんじゃないかなあ。

話も人物たちの関係のもつれが強大な敵と対峙する終わりに向かって一気に解消されてゆく王道の中の王道をゆくカタルシス溢れるストーリー。あの学者の2人の絡み見てるだけでも楽しい。
だから、いつもなら長々と見せるデルトロが好きそうな怪物の体内の描写もサラッと済ませて、バトルバトル!

なんか赤やら青やら黄色やらと色んな色でビカビカ光る照明も、B級映画へのリスペクトとなっててよし。(エンディングみたいなシックな映像で見たい気もしないでもないが)

重量感あるロボットや怪物の描写もよし。そして、タラタ〜タラタ〜っていう音楽もテンション上がるし、もう最高!うん、もう文句無し!あなたも、ね。もう読んじゃったら、見るしかないよね。うん、もうあなたも見るっきゃない!!
杜口

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