プッシャー3部作の2作目。
前作の主人公フランクの相棒だったのに途中から出なくなったトニーが主役。
出所したばかりのトニーは父親を頼るが、その父親はトニーを疎んじる。
この父親がトニーに対してまともになれ!と言うからしっかりした人物なのかと思いきや、しっかりした犯罪者だった。
トニーはバカで中途半端なチンピラ風情だから疎んじられてることが分かってくる。
これは麻薬売買人というよりも、犯罪者親子の確執とすれ違いを描いた人間ドラマ。
とはいえ、前作同様に登場人物は軒並みクズでジャンキーばっかり。
結婚式だろうが、赤ちゃんの前だろうがお構い無しに吸いまくる。
あまり多くは語られないけど、トニーがバカで短絡的なのはどうも怪我が原因ぽい。
もちろんトニーの行動は自業自得でしかないんだけど、皆からバカにされてるのが可哀想になってくる。
父親と並んでトニーの子供の母親がまた酷い。
彼女の言動がこれまたトニーを追い詰めていくんだよなぁ…コイツにも天誅食らわせて欲しかった。
だんだんにっちもさっちもいかなくなってくる感じは前作同様。
この焦燥感というか悲壮感というか、マッツが上手く演じてるんだよなぁ。
ラストでトニーが取る行動は何の解決にもならないけど、どうか赤ちゃんだけは死なせないで欲しいものです…。