ツチヤタカユキという実在の放送作家の自叙伝的映画。
この映画で初めて知りましたが。
よく言えば笑いのアスリート。
何秒に1回笑いのアイディアを出すことを自らに課す。
でもお笑いにそこまで求めてない人からすると単なるモンスターにしか見えない。
そこそこ人に迷惑かけまくってますし。
それでも自らを追い詰めに追い詰めるほどのストイックさは素直に凄いと感じる。
それに世間的には薄っぺらい笑いの方がウケるし、売れていく。
例えば一時期腐り芸人として岩井が「30点の笑いを100点と思ってる芸人が売れるんです」って言ってて、まさにそれだなと。
岩井はその腐り芸をある意味番組として盛り上げるために磨いて毒を吐いてたわけだけど、これをリアルの人間関係でやったらそりゃヤバいよな。
僕も昔は結構お笑い好きだったけど、「すべらない話」で木村祐一が部屋飲みでヤれなかったから冷凍の肉を投げたとか笑いながら言ってるのを観たのがきっかけで、すべらない話も観なくなったし、木村祐一はもちろんその周りも好きでは無くなってしまった。
ツチヤタカユキはそんな女性を蔑ろにしてきたクソ芸人よりはよっぽどマシですわ。
あと劇中に出てくるベーコンズってコンビがオードリーらしく、ツチヤの才能を見抜いて面倒を見ようとするのが若林だったみたい。
コレ観たら若林の株が上がるよな。
対して春日の能天気さよ。
スクール革命とか観てると分かるけど、春日の平場の弱さったらもう。
若林とザキヤマが上手く笑いに変えてるから良いけども。
あと菅田将暉がめちゃくちゃ良かった。
一時期は出過ぎでお腹いっぱいだったけど、この映画での自然な演技に逆に目を引きつけられた。
脇役で気負ってない感じが良かったのかな。
最後が何か中途半端な感じで終わってしまって、その後どうなったのか分からないのがちょっとモヤッとした。
