pauh

ブリーダーのpauhのネタバレレビュー・内容・結末

ブリーダー(1999年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

終始一人の男の漂う不穏さとそれとはまた違ったビデオ屋店員の映画話が聞いていて面白く、二つの物語を同時に楽しめた感覚になりました。
仲間内であの俳優のが良いシリーズ何作目が1番面白いと言い合い、定期的に集まっては映画を観る環境など自分には無いものが多くとても羨ましかったです。
映画の話しかできないのかと訴えられるシーンは自分も知識は無いものの熱量だけはあるので、身に覚えがある言葉で少し耳が痛くなりながらもフフっと笑えました。
恋愛の不器用加減もどこか共感できる部分もあり、逃げ出してしまうシーンは自分も過去に同じような事をした事があるので主人公を見ていると不思議な気持ちになりました。
流産キックの男は子供が産まれるとわかってからの焦燥や戸惑いなど、わからなくもない感情も伝わってきてやってる事は最低なものの理解はできるのがなんとも言えない気持ち悪さでした。
危なっかしいような緊張感も展開が読めず面白かったです。
ラストは兄を殺してしまうのが妹を思っての兄の行動だったので可哀想でしたが、自殺をしてしまったのが最後まで最低人間でそれはそれで良い終わりでした。
重すぎず軽すぎず夢中になれる、癖になる作品でした!
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