とり

ホワイトハウス・ダウンのとりのレビュー・感想・評価

ホワイトハウス・ダウン(2013年製作の映画)
4.5
最高に楽しい映画でした。劇場で観てたら満点間違いなしの満足度。
エメリッヒ監督ほんと好きだわー。大味で壮大、なんだかよくわからないがすごい大作感を出す天才。
こういう映画でいいんだよ!を毎回確実にキメてくれる大味大将。

今回は舞台こそホワイトハウスだけという狭さなのに、謎の広がりとダイナミズム。
横方面だけじゃなく縦にも空間を使いまくってるからだと思います。
チラチラと陰謀めいたドラマが見えるんだけど、ドッカンドッカン爆発しまくりで深く考える隙を与えてくれない。
悲しげで悲惨なシーンがあったと思う間もなくコメディめいたアクションが被さってくる勢いがすごいです。たたみかけるという表現はまさにこのこと。
そしてラストまでたたみかけっぱなしで頭がおかしくなりそうなレベル。
ついうっかり後部座席に乗っちゃうとこ好きだなぁ。質・テンポともに素晴らしい切れ味。あれはなかなかの名シーンでしょう。

超名優ジェームズ・ウッズの名演も他の爆発の勢いに巻き込まれててもうめちゃくちゃ。名優だからって特別扱いしないぜ!みたいな、扱いが雑というここでも大味さが。ウッズの熱演やや浮いてるまである。

大統領を警護する人たちのお仕事や防衛装備などはきっちり描かれていて、監督が見せたいものがわかりやすいです。
ビーストの装甲ほんとにあそこまで持つのかな。
大統領の継承順位者みんな死んじゃったらどんな感じかみんな知りたいよね見たいよね?と言わんばかりの作り。はい、見たいです。
その見せ方も今風で全世界が見守る中でのアメリカの壮大なドタバタ。自虐っぷりが痛快!
政治的なメッセージや敵の設定も皮肉が効いていていいですね。それがカラッとしてて重苦しい雰囲気が微塵もない。

最高に余韻に浸れるエンドロールタイム。スタッフロールが流れてる間、間違いなく幸せホルモンが出まくってたと思います。
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