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ミークス・カットオフのIRIのレビュー・感想・評価

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
4.0
アメリカの荒涼とした土地を移動するのをひたすら映し出していて、映像と音楽も相まって瞑想的な映画だった。

そういえば前にPOPEYEで、ピーター・サザーランドが自転車に乗ることは瞑想だって言ってたけど、個人的には移動自体が瞑想なんじゃないかなと思っていて、そういう点で、この映画はまさに瞑想の映画だった。

しかし、とにかく心地良い映画というわけではなく、案内人はどうも信頼を置けず、明確な目標のないまま(いい感じのオアシスを求めて)ひたすら歩かされて、みんなの精神と体力はどんどんすり減っていっていく姿が映し出されていく。

既に多く指摘されてるよう、このデスマーチとも思える移動は現代アメリカ自体を現しているようで、ふとした瞬間にヒリヒリするような感覚にも陥る。

瞑想の心地良さと現実の心地悪さのバランスをもった不思議で良い映画だった。
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