南米、ブエノスアイレスを舞台に出会えそうで出会えない孤独な男女の物語。
限られた人生の中で出会える人の数はほんのひと握りにすぎない。
その中で運命の人に出会えるということ、それ自体が奇跡なのかもしれない。見知らぬ人がかけがえのない人へと変わる。
改めて考えるとそれってすごい事ですよね。
それはすでに出会っている人かもしれないし、さっきすれ違った人かもしれないし、まだ見ぬ知らない人かもしれない。
街中で何度もすれ違ってはいるものの、なかなか出会えない二人がとてももどかしかった。
映し出される街中の建築物がどれもかっこよくて、アートのような映像がとにかくおしゃれ。
ベートーベンのピアノソナタ 悲愴など劇中で流れる音楽も切なく、繊細で美しくて、孤独な中にも光を感じるような感じ。
ちょっと「ひかりのまち」に似てるなと思いました。
時折ハッとさせられるセリフもあり、
「いつもつながる携帯電話は世界を侵略した」
というのはデジタルな現代社会に生きる私たちに向けられているようでした。
劇中の二人もリアルな現実での人間関係を上手く築けず、心を閉ざしてしまう。
でもさみしい。
だからバーチャルな世界で繋がりを求めてしまう。
そして、キーポイントとなる絵本「ウォーリーをさがせ」
あるページのウォーリーが未だに見つけられない彼女。
彼女はウォーリーを見つけることが出来るのだろうか・・・
思わず笑みがこぼれてしまうラストシーンも素敵でした。
いきなりテンション高いエンディングにはちょっとびっくりしたけど(笑)
鉄腕アトム
招き猫
日本語で書かれたじゃが玉ストッカー(てかじゃが玉ストッカーって何?笑)
と、劇中で見かける小物から日本から遠く離れた国のことなのにどこか近く感じる。
眠れない夜
心がさみしいと感じた時
また観たくなるような作品でした。