くうみるつくる

クロワッサンで朝食をのくうみるつくるのレビュー・感想・評価

クロワッサンで朝食を(2012年製作の映画)
3.0
あざとい邦題で損している。
暗くて陰気な家政婦さんと、
気難しい孤独なマダムの話でいいじゃないか。

まったく違うものを期待していた私は、
冒頭から漂う、
どんよりした空気感に驚いてしまった。

でも・・

老いていくことへの焦りや
培ってきた恋、プライド、
繊細な感情の揺れ動きを、あのジャンヌ・モローが演じている。
それだけで観たかいあり、かも。

家政婦さんの暗い人物設定に違和感があったけど、
エストニアの女性だからこその雰囲気なんだろうな。

パッケージから連想するような明るさや
「最強のふたり」のような
弾けた主従関係を期待せずに(むりだけど)
冬のヨーロッパのどんよりを味わえれば
きっと良き映画なんだと思う。