あざとい邦題で損している。
暗くて陰気な家政婦さんと、
気難しい孤独なマダムの話でいいじゃないか。
まったく違うものを期待していた私は、
冒頭から漂う、
どんよりした空気感に驚いてしまった。
でも・・
老いていくことへの焦りや
培ってきた恋、プライド、
繊細な感情の揺れ動きを、あのジャンヌ・モローが演じている。
それだけで観たかいあり、かも。
家政婦さんの暗い人物設定に違和感があったけど、
エストニアの女性だからこその雰囲気なんだろうな。
パッケージから連想するような明るさや
「最強のふたり」のような
弾けた主従関係を期待せずに(むりだけど)
冬のヨーロッパのどんよりを味わえれば
きっと良き映画なんだと思う。