近所のTSUTAYAになくて、お取り寄せした。TSUTAYAさん、いつもありがとう。
ライアーライアーやパッチアダムスなど数々の名作コメディを手がけた映画監督トムシャドヤック。豪邸に住んで欲しいものを手に入れたはずなのに心が満たされることはなかったと彼は言う。そんな彼が自転車事故でPCS(脳震盪後症候群)になったことをきっかけに、人間の本質に迫るためのスピリチュアルな旅に出た。
人間の幸せとは何か、その為に人は何をするべきか。人間の内面はこの世のすべての命と繋がっている。あらゆる科学者や心理学者や精神論者や生物学者たちがそれを証明しようとするドキュメンタリー。
例えば大気中の元素の約1%はアルゴン。
アルゴンは他と関わろうとしない不活性な元素で化学反応をほとんど起こさない。つまりジャンヌダルクやキリストや6500万年前の恐竜が吐いた息を僕たちは吸っている。僕たちの呼吸が未来の命を満たすことになる。僕たちはアルゴンによって時空を超えて繋がっている。
自分の存在が少なからず他の誰かに影響を与えている。それは自分が得をすれば誰かが損をするということ。これは根本的な話で、大事なのはすべての命は繋がっているということ。観終わったあと、無性に誰かを抱きしめたくなった。
トムシャドヤック監督がなぜ愛に満ちた作品を作れるのかなんとなく分かった気がする。