punk親父

オンリー・ゴッドのpunk親父のレビュー・感想・評価

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)
3.7
だいぶ前に一度観たが、その時はやたらと印象的な色彩と暴力描写とおっさんのカラオケが印象強過ぎで、一方で展開はスローだし
カラオケ親父は謎だらけだし、面白いようで面白くない思わせぶりな映画だなと思った。
そん時はここの評価で言うと2.5点。

最近になって何となく気になり出してもう一度観てみた。
1回目と視点を変えて観てみると意外と面白い。
静止しているようなシーンが多いが、バイオレンスなシーンは動きがあるのは、あえて動と静を対比で見せるための技だろう。
他にも、赤×青、赤×黒、黒×黄などの色のコントラスト、異常愛と異常暴力のコントラスト(ただ、これはむしろ紙一重)、郷に従わない外国人とそれを不快に思う現地人という対立構造などなど…。
主要人物の殆どがまともじゃないけど、唯一まともな感覚持っているのが娼婦というのも面白い。
ドライヴで見られた残虐性は本作でも健在だった。

あとふと思ったけど、初めて東南アジアに触れた人が感じる得体の知れないミステリアスさ(ある意味先入観や誤解に近い)が映像に表れていると思う。

とは言っても、やはりカラオケ親父の謎の強さと唐突に始まるカラオケステージは1回目の鑑賞と変わらず印象的だったが、最後のステージシーンは思わず笑ってしまった。

ツーことで、見方によって評価がだいぶ変わる映画だと思う。
結果、今回はこのスコアです。
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