さ

人魚伝説のさのネタバレレビュー・内容・結末

人魚伝説(1984年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ラスト、海から顔を上げるとそこには亡くなったはずの旦那が居た。そして女は伝説になったと言わんばかりにまた海へ戻り、本多俊之の旋律と共に漂うスタッフロールが観客の涙を受け止める。確かに大立ち回りは無茶だ。幾ら執念が凄いと言え、あれだけの人間を殺せるものだろうか。ここで1つ考えたいのは、女はいつ伝説になったのか、と言うことだ。何人かを殺害したものの、実際にはすぐに取り押さえられており、物語は途中から主人公の願いにスライドしていたのではないだろうか。池田敏春は現実にフォーカスせず、主人公の溜飲を、映画という力を使って果たしたのではあるまいか。
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