安堵霊タラコフスキー

熱波の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

熱波(2012年製作の映画)
4.5
これが初めてのミゲル・ゴメス作品だったけど、この実験的かつ野心的な構成は気に入った

前半は老婆が過去に纏わる人物と意味深な会話を進ませていくのだけど、モノクロが美しいのに加えてそこで交わされる会話が中々興味深い会話だったので過去に何があったのかとても気になった

そしてそこで惹きつけられた後の後半部分が、美しいモノクロはそのままのまさかのサイレント形式になっており、その意外性と描写の味わい深さに驚嘆した

こういう構成の作品は記憶する限りこの映画以外無いように思うし、アイディアに依るところが大きいとはいえこうした無二性があるというだけでもこの作品には十分に価値がある