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言の葉の庭の160のレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
3.7
まずはじめに、この映画をこの映画の舞台でもある新宿御苑で観ようと提案してきたメチャクチャセンスのいい友達がいることを自慢させてほしい(花見の時期の入場規制により新宿中央公園に変更になったけど)。

私は日々思うのだけれど、東京のきらきらの正体は若者と上京組が作り上げたただの虚像ではないだろうか。こんな夢のないことを早々に言ってすまん。続きがあるんだどうかこの先の話も聞いてほしい。
そんな実態のないキラキラに憧れて出てきた上京者というのは、嘘と見栄でできた東京の現実を目の当たりにして、ある人は避難するように故郷へ帰りある人は逃げる把握だと言い聞かせ東京の闇に呑まれてゆく。私が思うに9割はこの2択だと感じる。これを読んでくれているあなたがもし東京に住んでない人で、将来漠然と東京にでたいかも、と思っていたとしたら、私は「やめときな」って言いたい。そこまで断言するのは押し付けがましいけど「考え直してみて」とは言いたい。それぐらい東京は色で言うと黒、一度染まったらなかなか落ちることも他の色で上書きもできず、なによりそれを当人は「素敵な模様がついた」くらいに認識する。じゃあ上京に夢はないのか?答えはノー。強い希望も込めて。

私の一つの心得として「絶望してからがはじまり」ってのがあって、東京は日本で1番人もものも金も集まる場所であり、先人が商業とわかりやすい実績のためにろくに質にこだわらずに生み出した“実態の伴ってない”ものやサービスに溢れかえっている(もちろんメチャクチャ素晴らしいものもメチャクチャある。最高。愛。)。それってビッグチャンスだよね?!だってそれに違和感を持ち、より良い提案をすれば、この世にいいものを生み出せうるから。私はもう絶望や違和感を感じたらアタック25のチャンスコールが脳内に鳴り響くもんな。


と、いうことを、東京で生まれ育ち東京の学校(しかも新宿!)に通う主人公タカオと、夢を唱え上京してきたユキノを見ていて思いました。
東京に染まるのではなく、東京を染めような!
あーそれにしても、田舎に行きたい(東京も大好きだよ)!
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