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ソウルフル・ワールドの160のレビュー・感想・評価

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
5.0

YouTubeというものを滅多に見ない、そんな私が何かのきっかけでたまたま見たあまりにも素敵なvlogの投稿者さんが、好きな映画の一つとして教えてくれた映画がこの「ソウルフルワールド」だった。
ずっと観たかったものの観ていないという、誰もがあるのではないか作品にとうとう触れた。そして私の感情は激しく揺さぶられた。めちゃくちゃ好きだ。

「好きな映画を教えて!」と聞かれても「いや一つに絞るとかちがくない?!酸も甘いも濃いも薄いもあってそれらの調和で語られるのよ!」なんていつもの捻くれぶりを発揮してきていた私だが、「この映画観ておけば間違いない」と、いわば“完全栄養食的”作品に出逢えてしまったー。この映画はそんな存在だ。


大人になると情けないことに初心を忘れてしまうもので、まあ初心が叩き込まれていれば幸い、むしろ初心すらろくに叩き込めてなかったなと反省している私は、大人になってから20数年の過去の自分の行き方を振り返って反省するほどがあまりにも多すぎる。反省と学び直しの意味で映画を観ることはこれからも絶対に続けていきたい。

私は最近常々感じている、「“自分が何者かになること”はあくまでも“いろんなものに出逢い触れるための手段”」ってことはこの映画が改めて実感させてくれた。私は会社員という着ぐるみのおかげで、人間的にも素晴らしい上司や取引先の役職者と関わることができているし、ピラティスの会員であるおかげで心身ともに健康的な皆様の仲間から刺激をもらうことができている。今いるスターバックスでもお金を支払いお客さんという立場になり、素晴らしい接客を受け感動をもらっている。

お金が発生すれば「お客さん」という立場を獲得し対価であるものやサービスを受けることができるが、もっといえばこの世は尊徳関係で成り立っている。だから何者かになるのは必要だしなにより何者かになった方が、ラク。(ちょっと話はズレるかもしれないがフワちゃんとかバカリズムとかはその最たるものな気がする。)

それなのに「何者かになること」を示唆してくるのは、順番が間違っている。し、他人にああしろこうしろと言うのは百害あって一利なし…と思っているつもりでもまだゼロにできてないと自覚している私(ごめんなさい)にはやはり本当にゼロにしなきゃと誓いをさせられた。自分は問題児だったのでそういうことをかなり言われてきた方だけど、だからこそ自分が部下や子どもに接する時はもっと適切な対応をしてこの文化は終わりにしたいな。



初めてイクスピアリの映画館に行ったけど、今度から舞浜駅に降りるたびにこの映画を観た時の幸福感を思い出すんだろうなと思うと、ディズニーの効果もあって美しすぎて泣きそうになった。強い幸福感を胸にこの日から夜ランを再開した。能動的に自分を生きよう!
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