～『白石晃士の続・名古屋征服宣言』にて鑑賞～
学校や職場での理不尽なパワハラや軍隊の様な異常な上下関係。
Q大学映画研究部での｢新入生歓迎コンパ｣と称する一気飲みの強要、裸にして芸をさせる等の屈辱的行為に対して、先輩に対する暴力と会場をメチャクチャにして退部した二人の男、笠井と稲原｢暴力人間｣を追ったフェイクドキュメンタリー。
最新作『貞子vs伽揶子』の｢バケモンにはバケモンをぶつけんだよ！｣の台詞の如く｢暴力には暴力｣
話しや常識が通じない相手である部の先輩やOBと言った人種に対して同じく話しや常識が全く通じない｢暴力人間｣をぶつけ映画研究部を崩壊へと導く白石監督。
時折挿入される暴力人間二人による安っぽいあぶない刑事みたいな短編作品やラストの意味不明さ、そこに至るまでの暴力の応酬と絶対にこの人達とは分かり合えないと言う絶望に近い暴力人間二人の不可解さ。
フェイクドキュメンタリーの鬼才・白石監督の原点。
最高傑作ではないと思いますが(笑)
