杜口

シャークトパスの杜口のレビュー・感想・評価

シャークトパス(2010年製作の映画)
1.7
B級映画の帝王ロジャーコーマンによる堂々たる初サメ映画はなんと日常系だった!

もう初っ端から意図もなくホームビデオかよってな手振れしまくりで素人臭いカットの連発。監督作は50作以上、製作や製作総指揮はなんと400本以上も撮った今でも初心を忘れぬロジャーコーマンはほんと凄い!

そしてジョーズでスピルバーグが徹底して、鮫を隠して恐怖を演出したことなどガン無視の開始3分でありありと鮫が姿見せちゃう演出。
続いて開始4分目には即刻シャークトパスとは何かを説明する場面に。
なんで、あっという間に未知の存在が襲う恐怖は、言葉という論理に回収され消えゆく。

さらに明らかにモブキャラだなってやつが物語に関係ない会話をおっぱじめるので、どのシーンもそれでサメ来るの一発でわかる。

あとは鮫に食われたやつ目の前にして、顔色ひとつ変えないおっさんがいるかと思えば、彼女がパクッといかれても、一緒にいた彼氏の驚くシーン無しで、そのまま場面転換する。
そことかもう逆に新鮮。
しまいには人死んでんのに棒読みであ〜驚いたなですよ。日常的に鮫に襲われてるんですかねえここの住人は。

しかもその襲うという目玉なシーンが緊張感ない上にCG使うの金かかるからか短い。
じゃあそんな目玉シーン短いのに90分間なにでもたせるかというとホラー特有のつまらない会話。しかも素人演技で。
これ酷いのが画面分割で見せる会話があるんだけど、画面を変に割るから黒いとこがめっちゃ余っちゃってるシーンとかある。

そんな感じで鮫に怖がったり驚くといった非日常を意識させる描写も少なく、緊張感のないゆるい会話がひたすら続くわけですから、これはもう超低級の日常系鮫映画といった呼称が一番でしょう。
杜口

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