前作人喰い河童編に続いては、トイレの花子さん編です。
中学時代の同級生だった菜々と英里は、暇を持て余している為、ある日廃校になった自分たちが通った中学校に向かいます。そこで3階のトイレに行き花子さんを呼び出そうとしますが・・・。
本シリーズはモキュメンタリーでありながら、心霊番組ぽく作られており、白石監督が心霊とホラーを融合させた作品です。心霊番組は好物ですが、ホラーは苦手で殆ど観る事はございません。が、本シリーズは心霊色が強いのでそこまで嫌ではございません。と、言いますか、今作で言えば前作人喰い河童編から更に数段面白さがＵＰしており、非常に素晴らしい内容でした。
今作は強力な助っ人として霊能者の方が登場してきますが、この霊能者の扱い方が上手いです。ただそこに力を入れ過ぎたのか、本シリーズになくてはならない工藤ディレクターのインパクトがイマイチでございました。が、相変わらずハイテンションでの怒鳴りつけや、怖い場面になるとＡＤ市川さんを先に行かせるパワハラぶりは健在でございますｗ
霊能者の能力により現実と過去を行き来するＳＦチックな作りと、ハンディカムならではの手ぶれ感も手伝い、緊張感とスピードある展開にこちらもハラハラしてしまいます。
後半からラストにかけては心地よいテンポで進み、緊張感も増す中、ちょっと一休み的な笑いのエッセンスも盛り込み最高の仕上がりでした。
前回までのシリーズから続いているという描写もあり、それはきっと伏線と思われ、今後鑑賞したい劇場版や最終章に対して思わず期待が高まります。
オーラスは思いもよらない結末で驚かされましたが、何時もピンチに現れるコンビニ袋にしまった呪いの髪飾りが登場しなかった事はちょっと残念でした。
ますます面白味を増す本シリーズは、紛れもなく隠れた名作でございます。
