皿鉢小鉢てんりしんり

雲のように風のようにの皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

雲のように風のように(1990年製作の映画)
3.6
押井守の師匠、ということ以外であまり認識のない鳥海永行。監督作を初めて見た。
78分で王朝モノを淡々とまとめ上げてしまう手際の良さは、もはや凄さがよくわからない。キャラクターの描写は徹底的にドライだけど、寄宿舎のメンバー4人、アンサンブルが見事で、みんなさりげないキャラ付けのアイデアがある。煙管ずっと吸ってる江葉とか、性癖に刺さる人にはたまらないだろうなぁ……
宮廷に来た入る時の、世界が変わる感じをタルトの異様さで表現しておいて、終盤では割とコミカルに破壊する、という持っていき方もうまい。大砲が通り抜けてぶっ壊れていく様がやたら力の入った作画で描かれて、ここで勝負をかける、の緩急が良い。あと主題歌が◎