クライマックスのあるシーンで思わず息を呑んだ。
人と異形の者がいる。だが真に異形なのはどちらだ。
欲望のままに行動し、殺人すらも辞さない健常者か、それとも身体のどこかが欠損していて不自由な見世物小屋の奇人たちか。
健常者の彼らを見る目線には優越感が込められており、彼らはそれを鋭く察知する。
人と違う者であれ、個性的であれ、と言いながら大多数の人々からはみ出た者には奇異の目線が送られる。
さて、この映画を観終えた時、あなたの心の中には何が残るか。
映画だとは分かってはいるものの、これはキツイ。それなのに面白い。このバランスは癖になりそうだ。
