玉生洋一

パニック・マーケット3Dの玉生洋一のネタバレレビュー・内容・結末

パニック・マーケット3D(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

各キャラクターの立ち回り方がツボを抑えてあって
パニック映画として満足できる出来になっている。

ストーリーはほとんどない脱出ものだが、
売場と地下駐車場の2つの場面が交互に描かれるので
飽きない。

地下のサメをやっつけるところは水中戦で迫力があったが、
売場のサメをやっつけるところは銃の発射場面で
急にスローモーションになったので冷めてしまった。
ドキュメンタリー的に見ていたのに「ああこれはエンタメ映画なのだ」ということを急につきつけられたせいだろう。
3D映画なので斬新な映像にしなければいけない事情があったのだろうが
通常のテレビで見ている身としてはもったいなく感じた。

自分と彼女が助かるために「ごめん!」と言いながら
子犬を水に投げる男のシーンと、
その後の子犬が助かっていたシーンがよかった。
いろいろと考えさせられる。

覆面の強盗は最初の津波で死んでしまったと思わせておいて
実は……という展開もなかなかよかった。
チンピラ風の男にするのではなく
優しげで弱々しい真面目風の男にすれば
もっと意外性が出てよかったのでは。

刑事と万引娘の父娘が冒頭では反発しあっていたのに
いざとなれば互いに命がけで相手を守ろうとする展開も
ベタだけれどよかった。

※2021.9午後ロー。