恋人との結婚を控え、友人3人とラスベガスへバチェラーパーティへ向かったスコット。現地で知り合った女性らと盛大に遊びまくるが、旅行者を拷問にかけた末に殺害するハンティングクラブのターゲットになる。
アングラの拷問・殺人クラブの地獄絵図を描いた『ホステル』シリーズの3作目。イーライ・ロスとタランティーノが離れ、サム・ライミの友人のスコット・スピーゲルが新たに監督になるが、舞台設定の東欧諸国からの批判が多かったのか、ラスベガスにして心機一転を計ったと思われる。しかし過去2作にあった陰惨さや汚さが薄まり、殺人がショービジネスに成り下がってしまった感が否めない。皮膚を剥いだり昆虫責めでハムナプトラのように殺したりするがモロCGで拍子抜けする。
でも「お前かい！」「お前ちゃうんかい！」「そんな動機かい！」とツッコミを入れられる展開が多く、その点は面白かった。「グロいハングオーバー」という感想を見かけたが本当にその通りだと思う。
終盤の脱出劇も相変わらず面白く、勧善懲悪もあって多少スッキリするが、シリーズを包括すると1＞2＞3かな。一番テンポが悪かったと思う。
『処刑！血のしたたり』で特殊メイクを駆使した頭部破壊のインパクトが凄かったスピーゲルだが、25年近く経った本作は凡庸な出来だった
