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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のHIのレビュー・感想・評価

3.3
剣道大会に出場する服部を応援するため北海道・函館にやってきたコナン一行。同じ頃、新撰組副長・土方歳三にまつわる刀を狙って怪盗キッドと外国の密売組織が暗躍し、北の大地でお宝を巡る争奪戦が繰り広げられる。

毎年春の風物詩であるコナン映画の27作目。年々興行収入は右肩上がりで、前作『黒鉄の魚影』は1/4鬼滅を達成(鬼滅のレベルが怪物すぎる)し、小学館のドル箱コンテンツとなっている。

本編の感想前に少し話しておきたい。
コナンは原作漫画もアニメも追っておらず、劇場版をテレビ放映時に流し見する程度だが、本作は劇場で鑑賞。足を運ぶ基準は何かというと、舞台がどこになるかである。生まれも育ちも北海道である自分は、本作の舞台が函館市かつ道民が誇るタレント、大泉洋がゲスト出演ということもあり劇場鑑賞を即決。混雑を予想して2日前に券を購入しようと赴いたら「後方はかなり埋まっております」と受付で言われ、改めてコナン人気を痛感した。
鑑賞当日、ポップコーン売り場は「ディズニーランドか!」と思えるくらいの長蛇の列で、上映シアターはギュウギュウ詰め、予告終盤になっても観客がゾロゾロなだれこみ、本編開始後も入室が途切れない。函館市の映画館はもっとカオスだったんじゃないだろうか。
(ちなみに2019公開の、シンガポールが舞台の『紺青の拳』も旅行で訪れた直後だったので観に行っている)

かなり長文で書いてしまったが、ここからは本編の感想。本作は服部平次×遠山和葉のロマンスと怪盗キッドのアクションがメイン。原作者・青山剛昌の他作品のキャラも目白押しで、ちゃんと原作・アニメを追っていない身としては「これは誰?」と若干置いてきぼり状態。
キャラやストーリー展開よりも、舞台である函館の風景にワクワクするという、熱心なファンからしたらぶん殴られそうな見方をしていた。
・五稜郭とタワー
・山からの夜景
・新幹線、市電
といった観光名所はもちろん、函館のみ展開する飲食チェーン『ラッキーピエロ』まで描写してくれる。ハセガワストアの弁当をねじ込んでくれたらもっと楽しめた。
『紺青の拳』並に函館が破壊されるかと思ったがそこは期待が外れた。コナンや平次のアクションは相変わらず壮絶。バランス感覚が異次元の領域である。
事件に関わる北海道警の刑事の一人を大泉洋が演じる。見た目はともかく、ドジやオトボケっぷりはまんまバラエティ出演時の大泉だった。

本作は平次×和葉なので、蘭がひたすら応援ポジ。終盤のシリアスなはずの場面でもギャグ的なやり取りを繰り出し、面白かった。園子はオンラインの画面のみの登場だが、相変わらず財閥の力を駆使してもはや便利屋。博士、灰原、探偵団チームは完全にサポート要員でした。

エンディング後のとある真相の判明はかなりの衝撃…らしいのだが、原作を追っていないので「ふーん」となる。劇場はザワついたので多分すごい事実だったのだろう
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