ユンファ

男たちの挽歌 IIのユンファのレビュー・感想・評価

男たちの挽歌 II(1987年製作の映画)
5.0
人生で一番好きな映画を尋ねられることがよくある。
その時、決まって私はこう答える。
「男たちの挽歌Ⅱ」だと。
すると、ある者は眉をひそめ、ある者は知らないと答え、またある者は「ああ、あれかあ」などと微妙な反応をする。
が、極まれに無言で握手を求められることがある。それが、「挽歌」を心の底から愛する者の流儀であり、「挽歌」がカルト的な支持を得ていることの証明である。

「挽歌」シリーズは全て大傑作だが、私はとりわけ二作目が好きだ。
突然の双子設定や、「米は親だ!」の説教、ディーン・セキの芝居など、トンデモ映画として語られることも多いが、つまるところ、全ての表現が過剰なのである。
芝居もみな大仰で、ほとんど全員キチガイ状態であり、銃撃戦も何十発ブチこまれても立ち上がるターミネーターばかり。
ケンの「火薬の量を間違えた」というセリフは、まさに作品そのものの過剰さをユーモラスに表現している。

また、「挽歌Ⅱ」は男の美学を描いた映画でもある。要するに、ジョン・ウーが考えるかっこいい男を描いた映画なのだ。
自分の正義に従い、家族のために死力を尽くす男たち。やがてその家族を喪い、死を決意して戦いに臨む。
ケンが自分にとっての喪服である、亡き兄マークのコートを纏う場面は、たまらなくかっこいい。

そしてその過剰さと男の美学が、銃弾の雨と鮮血に染まる喪服となり、クライマックスに凄まじいカタルシスを生む。
このカタルシスは、実際に映画を観なければ味わえないし、言語化することなど、到底不可能なかっこよさである。
「挽歌Ⅱ」こそが、ジョン・ウー流男の美学の集大成であり、宇宙一かっこいい映画なのだ!!!!!!!!