思春期の息子と暮らすシングルマザーのとある日々を切り取ったドラマ。
鍋焦がしちゃっておかず一品晩ごはんに間に合わなかった、とか、身内がいらない世話としか思えない便りよこしてくる、とか、お皿洗い終わったと思ったら洗剤まるまる残ったままにしてた、とか、1つだけ落ちてる上着のボタンがどの店に行っても売ってない、とか。日常過ぎて他の映画じゃ切り落とされるちょっとし過ぎなイラッとシーンの連続なのに、全然飽きずずっと観ていられるのすごい。
こんな映画の作り方あるんだすごい、このイラッとな気持ちはすごく分かる、って共感しながら、でも着地どうするんだろう、って思ってたけど、何気ないシーンや何気ない会話の全てが最後のシーンに真っ直ぐ向かっていた。それもすごいし、そのために費やした時間200分弱もあるのに全然長さを感じないのもまたすごい。とにかく、とんでもない映画にまた出会えた。