ダイゴロウ

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマンのダイゴロウのレビュー・感想・評価

3.8
シャンタル・アケルマン監督の代表作。

10年に一度紹介される英国映画協会と、Sight & Soundによる世界の批評家、映画人の投票により選ばれる史上最高の映画TOP100の1位に選ばれた3時間超えの大作映画。

夫を亡くしたシングルマザーの日常を三日間垂れ流すような構造の映画で、家事もろくにカットせずに淡々と流すので、1人の人間の生活を盗み見ているような感覚に陥る。
人間関係の描きかたは非常に淡白で、面白味の少ない日常に生じた亀裂が少しずつ拡がっていくような演出は印象的で見事である。(特に3日目のカフェのシーンが好き。)

とは言え、個人的に特別好きな作品とは言えなかった。凄みは分かるが、長過ぎる(本作に必要な長さであることは重々分かる)し、総じて面白い作品とは思えなかった…。
(同監督作品を幾つか鑑賞したが、自分の嗜好にそこまで合わない印象を受けた。)