スガシュウヘイ

六月の蛇のスガシュウヘイのレビュー・感想・評価

六月の蛇(2002年製作の映画)
3.0
青一色の映像。

もしこれがフルカラー作品だったとしたら、おそらくエロが全面に出すぎて失敗だったと思う。


青は本来、心を落ち着ける色だ。
そして、涼しくシャープで理性的な色彩。

そんな色を背景にして、女性の本能を開花させていくというのは、対比があって面白い。

また降り続く雨の音、排水溝の音、水の流れる音が、いちいち不気味だ。


赤い炎より
青い炎のほうが
温度が高いと、
そういえば小学校で習った。

ラスト、降りしきる雨の中、裸になってフラッシュされるりん子の心は、青の炎にとり憑かれていましたね。


クエンティン・タランティーノや、ダーレン・アロノフスキー等、海外の有名監督をも虜にする塚本ワールドをご堪能あれ。

青の炎。塚本エロス。


製作:2002年
監督:塚本晋也
脚本・撮影・美術:塚本晋也
出演:黒沢あすか、神足裕司、塚本晋也