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ニューヨーク・バーグドルフ 魔法のデパートのLEONkeiのレビュー・感想・評価

3.2
ニューヨークは5番街の一等地に君臨する高級老舗デパート〝バーグドルフ・グッドマン〟は、時代をリードし流行を発信し続け人々に夢と幸せをもたらしてきた。

ファッション業界のアイコンであり世界中の人々が訪れる魅力とは何か…。
その理由を知るには内部で働く各担当者の生の声、外部から見てきた人々の声が全てを物語るドキュメンタリー。

多くの名だたるデザイナー達も〝バーグドルフ・グッドマン〟に認められなければ一流ではなく、また〝バーグドルフ・グッドマン〟も一流を見極める目をもっている。
その一流の品揃えとはお客様が認め始めて成り立つ事で、それは価格のことなど忘れてしまうほど魅力たっぷりの魔法をかけられる。

そんな空間を演出する人々の声は、どんな仕事でも通ずるような気がする。

ニューヨークの高級デパートは他にも〝ブルーミングデールズ〟や〝ヘンリ・ベンデル〟など、映画やドラマでも度々登場するように〝夢〟や〝憧れ〟や〝成功〟の象徴として描かれる存在でもある。

原題『私の遺灰をバーグドルフに捲いてね』と魅了されたの人々の最大限の賛辞は、〝バーグドルフ・グッドマン〟が非日常的で〝生活〟とは真逆の存在だからではないか。

日本に高級デパートは存在しないが、むしろ日本の場合は日常に密接した〝生活〟に直結した空間。

単純に比較してはならないが何処にでもある在り来た品揃えより、ココにしか無い品がある方が断然魅力的に感じる。

日本はデパート業界の存続すら危ぶまれているが、人々の意識の変化など現実問題として方向性すら見えない。

〝バーグドルフ・グッドマン〟に食料品売り場が存在しないように〝生活〟から解放される空間なのでしょう。
デパ地下で試食しながら歩き、夜のオカズを買うのも楽しいですけどね…(u_u)
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