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悪の法則のStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

悪の法則(2013年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

2013年アメリカ。

Twitterで、「元々キャスティングされてたアンジョリーナ・ジョリーを一生懸命演じるキャメロン・ディアス」ていう評を見かけたけど、この役は彼女にしかできないでしょ。

だいたい、こんなにチーターぽくなれる女優はいないぞ。

「選択は取り消せない」という台詞があるが、主人公が選んだ劇中唯一の善行が、麻薬組織(カルテル)を引き寄せることになるという展開が恐ろしい。

だから、いちばん恐ろしいのは、悪を選んだことではなく、善を選んだことによって、カウンセラーがあの状態に陥ったことだと思う。悪人たちの数々の助言とは逆に、自分の意志では運命はどうにもならないことを示唆しているのではないか。人間はただ、ダイヤの石ころのように、何かに転がされているだけのように見える。

しかしこの解釈が適切かどうかは、原作を読んで因果関係をきちんと確認する必要がある。

訳で気になった点:スナッフフィルムの下り。断首した女性を後ろから犯す覆面男に対し、ブラピが“He is paid for it”と言う。「彼はそれで稼いでるんだ」と言うのが正しい訳だと思うが、字幕では「金を支払っているんだ」となっていた。これだと“He pays for it”の意味になってしまう。金を払ってもそれを観たい観客がいる、というスナッフフィルムの酷さが薄れてしまうのでは。

[鑑賞メーターから転載]

2013年米英。"The Counselor". コーマック・マッカーシーによる初のオリジナル脚本。フアレス市とテキサスの国境周辺が舞台。裏社会に足を踏み入れた弁護士が、「別の種族」と呼ばれる麻薬組織[カルテル]に狙われる。主人公がいろんな人から(ぶらりと入ったバーの店員さえも!)哲学的な助言を与えられるのだが、事態は好転しない。「ダイヤを評価するには欠点が元になる」という台詞があるが、引き算式に悪いことばかりが起こるこの映画を指してるのか。バルバドス女を演じるキャメロン・ディアスの邪悪さに圧倒される。
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